大切なお洋服を虫食いの被害から守るための防虫剤。
衣替えの時などに、習慣的に防虫剤を入れている方も多いのではないでしょうか。
しかし、防虫剤の特有の匂いが苦手だったり乳幼児やペットがいる場合は、化学的な合成防虫剤ではなく、天然由来の防虫剤がおすすめです。
私は「防虫剤の匂いがどうしてもダメ!」というわけではなかったのですが、
「ひょっとして自分で思っている以上に、化学物質の影響を受けているのかも?」
と感じたことがあり、最近は何かにつけ、できるだけ身体に優しいものを選ぶようにしています♪
この記事では、いつもの化学防虫剤から、より安全な天然素材の防虫剤に切り替えたいと思っているあなたにおすすめの防虫剤をご紹介していきます。
市販されている防虫剤の化学成分は3種類
後ほどご紹介するおすすめの防虫剤は残念ながらスーパーやドラッグストアではあまり見かけませんが、有効成分を含んだ天然の素材のみを使用していますので、化学成分が苦手な方にはおすすめです。
一方、化学合成防虫剤については、使用にあたって注意を払う必要があります。
お店でよく売っている防虫剤にはどんな種類があるの?
有臭性のナフタリン、パラジクロロベンゼン、無臭性のピレスロイド系があるわよ。
- ナフタリン
衣類の防虫剤といえは「ナフタリン」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
しかし、出回っている商品の種類は意外に少なく、ネオパース(エステー)くらいです。 -
- コールタールの蒸留によって作られ、燃えやすいという特徴がある
- 手で直接触れると皮膚が赤く腫れる・溶血性貧血を起こすなどの毒性があり、白内障や発ガン性を示す可能性がある
- パラジクロロベンゼン、樟脳(しょうのう)との併用は不可
- パラジクロロベンゼン
独特の強い臭気を発し、衣類の防虫剤やトイレの芳香剤として用いられます。
パラゾール(白元アース)、ネオパラエース(エステー)、ニューパラ(ライオンケミカル)など。 -
- 有機塩素系殺虫剤で、高濃度下ではめまい、頭痛、肝臓および腎臓機能低下を生じることがある。白内障、発ガン性の恐れもある
- もっとも危険性が高く、使用時には十分な注意が必要である
- ナフタリン、樟脳(しょうのう)との併用は不可
- ピレスロイド系
無臭の防虫剤として、ミセスロイド(白元)、ムシューダ(エステー)、タンスにゴンゴン(キンチョー)、ピレパラアース(アース製薬)などの多くの商品で用いられています。 -
- 除虫菊(蚊取り線香の主成分)から抽出された殺虫成分の効能を化学的に強めたもの(化合物)の総称。エンペトリン、プロフルトリン、フェノトリンなど。
- 3種の中では最も安全とされているが、はっきりとした研究結果が出揃っていない。神経系や内分泌ホルモンへの影響が懸念される
- 他種薬剤との併用は可能
私のおすすめはあくまでも天然由来の防虫剤ですが、合成防虫剤を使うにしても使わないにしても、指摘されている危険性をある程度理解しておくことは大切かと思います。
①天然由来成分の衣類防虫剤おすすめ 3選
天然由来の防虫剤とは、自然界の樹木や植物から分泌される成分をそのまま利用した防虫剤。
ここで注意したいのは、
天然成分=何をしても絶対安全!
というわけではないということ。しかし、製品化されているものは使用方法を守ることで安心して使うことができます。
おすすめの防虫剤は、以下の基準をもとに独自で決定しています。
- 日本や世界で昔から防虫剤として用いられてきた成分を使用している
- それゆえに、安心感がある
では、ここからは天然由来の防虫剤をご紹介していきますね!
【Sakulife】衣類用防虫剤
合成防虫剤不使用、100%植物由来の成分で安心ケア
創業以来60年にわたり害虫駆除や予防衛生に携わってきたメーカーさんが、2022年確かな効果と安全性を備えた衣類用防虫剤として発売。
樹木が自らを虫から守るために放出している「ターピネオール」のみを使用しています。
ターピネオールは月桂樹やユーカリ、松など150以上の植物に含まれ、ヨーロッパでは昔から抗菌薬や治療薬として用いられてきました。
また、ティートリーをはじめローズマリーやゼラニウムなど、抗菌作用が強いと言われる多数のアロマオイルにも含まれている芳香成分です。
ウッディ系の香りなので、私の一番のお気に入りです。
こちらの製品は消臭、妨カビやダニ除けとしても効果があり、虫食いを根本からブロックしてくれます。
パッケージは密閉できるようになっているのが便利。防虫剤には使用開始日をえんぴつで書き入れておきます。
使用の目安は引き出しや衣装ケース50Lにつき2個で、有効期間は使用開始後約 6ヶ月です。クローゼット用も販売されています。
【森の生活】植物成分防虫剤
化学物質不使用、全成分植物由来の衣類用防虫材
樹木が有害な微生物や昆虫から身を守るために放出する天然成分「フィトンチッド」から作られた衣類用防虫材です。
フィトンチッドが含まれている樹木は多くありますが、日本の代表的な植物としてはヒノキ、クスノキ、ヒバなどで、殺菌・防虫作用があることで知られています。
森林浴をすると癒やしと安らぎを得る効果がありますが、その森林の香りの正体でもあります。
こちらの製品は30種類以上の製油がブレンドされており、癒やし効果もある自然な香りは人気が高く、赤ちゃんのお洋服などにも使用できます。
使用の目安は衣装ケースや引き出し50Lにつき2個、有効期間は、使用環境にもよりますが3~4ヶ月です。
【KUSU HANDMADE】天然アロマ防虫剤 カンフル&ラベンダー
九州産天然カンフルパウダー(樟脳)の清涼感のある香り
九州産の楠(クスノキ)から作られた天然カンフル(樟脳)に国産ラベンダーを配合した衣類用防虫材。
防虫・抗菌作用をそなえた樟脳(しょうのう)は、昔から着物の防虫剤として重宝されてきました。今では製造する会社は国内で数社のみと、大変貴重なものとなっています。
ちなみに、樟脳(しょうのう)とナフタリンは別のものです。
防虫剤のにおいは風にさらせばサッと消えるので、においがしみつく心配がありません。
注意点としては、樟脳(しょうのう)は他の防虫剤と併用することができないということと、置き場所などの管理をしっかりする必要があります。
こちらの製品は、和紙の袋のままタンスの引き出しや衣装ケース1段につき1包入れて使用します。防虫効果は約6ヶ月です。
②天然木でできた防虫剤 おすすめ2選
加工なしの天然木の防虫剤もおすすめです!
【cararino】レッドシダー防虫剤
北米を原産とするヒノキ科の樹木で、日本では米杉(べいすぎ)とも呼ばれるレッドシダー。
レッドシダーは害虫を防ぐ成分であるシドロルやヒノキチオール、フィトンチッドなどを豊富に含んでいます。森林を思わせるヒノキの香りがします。
こちらはクローゼットに吊るすだけのかんたん防虫剤で、危険性ゼロです。シンプルですが、おしゃれな感じです。
香りが薄れてきたら紙ヤスリでやすりがけを行うことで、繰り返し使うことができるエコな商品です。
【KUSU HANDMADE】 エコブロック4個 カンフルオイル5mlセット
古くから防腐・防虫など「虫よけの木」として用いられてきたクスノキ。
抽出され、精製されたものは樟脳(しょうのう)となりますが、木のブロックのままでも衣類の防虫効果を果たしてくれるのがすごいところ。
香りが薄れてきたら、カンフルオイルと併用することで繰り返し使え、環境にも優しい商品です。
こちらも人気商品で、ちょっとしたプレゼントにもおすすめです。
まとめ
ここまで、天然成分から作られた衣類用の防虫剤をご紹介してきました。
樹木や植物から取れる防虫成分がいっぱいあったね!
自然のチカラは本当にすごいわね。
天然由来の防虫剤は人や環境に優しく、安心して使うことができるのがメリットです。
あなたも、衣替えの際などに試してみて気に入った防虫剤をぜひ見つけてみて下さいね!