だんだんと日が短くなり、肌寒さを感じはじめると、暖かい羽織りが恋しくなってきますね。
毎年季節の変わり目には、自分が何を持っていて、何が足りないのかをチェックします。
去年あたりから気になっているのがカシミヤのストール。
調べているうちにスコットランドの老舗ブランド【ジョンストンズ】が候補に上がり、どんどん興味がわいてきたので、記事にしてみることにしました。
- ジョンストンズのカシミヤストールの購入を検討している人
- タータンチェックについて知りたい人
この記事ではそんなあなたに読んでいただきたい内容になっています。
カシミヤストールが欲しい理由(わけ)
このメディア(キラキラ・クローゼット)の管理人は、暑さ寒さにめっぽう弱いです。
特に、冬の寒さは大の苦手。
内側からも外側からも身体が冷えやすく、真夏でも氷入りのアイスコーヒーは飲めないですし、冬場は外からの冷気の影響で体温が少し下がってしまうくらいです。
手が冷たいと感じた瞬間にくしゃみが出るので、パソコンを打つ時も、冬場は指先のあいた手袋をしていたり・・・。
暖かいセーターやカーディガンだけでは足りず、かといって着込みすぎても身動きが取れなくなってしまいます。
そんな微妙な冬場の温度調節の隙間を埋めてくれるのが、ストールなどの小物アイテム。
そこで目をつけたのが、ジョンストンズのカシミヤストールというわけです。
上質なカシミヤのみで作られているため、肌触りの良さや暖かさも保証つきだそう。
さらに明るい色・柄のものを選べば、コートやダウンの上に巻いたり羽織ったりするだけで、沈みがちな冬の服装に彩りを与えてくれます。
防寒面でもファッションアイテムとしてもとても優秀なカシミヤストール、想像するだけでなんだかワクワクしてきました。
ジョンストンズを購入する時のポイントは
ということで、ジョンストンズの購入を検討する場合のポイントを考えてみました。
- ジョンストンズの比較対象になるブランドは?
- ストールのサイズ展開について
- ジョンストンズの偽物に注意
ジョンストンズかジョシュア・エリスか
ジョンストンズ(Johnstons of elgin)は、200年以上の歴史を誇るスコットランドの老舗テキスタイルブランドです。
「最高のもののみが全て」
というモットーを貫き、2013年にチャールズ国王(当時は皇太子)の訪問によって王室御用達(ロイヤル・ワラント)の称号を得ています。
最高ランクの原毛だけを用いたカシミヤストールは、上質のカシミヤだけがもつ独特のツヤ感、ぬめり感などが特徴です。
すべての工程において職人たちの細心の注意と配慮がなされ、贅沢で柔らかな肌触りのカシミヤ製品を実現しているのだとか。
身につけるだけで幸せな暖かさに包まれ、うっとりと高貴な気分になれそうですね。
ストールやマフラーはタータンチェックを中心に無地やグラデーションなどのカラー展開があり、日本でも毎年大変人気です。
一方、ジョンストンズと比較されるのが、英国で最も歴史のあるテキスタイルブランドジョシュア・エリス(Joshua Ellis)。
こちらも熟練の職人たちの手による高品質のマフラーやカシミヤストールが人気です。
ジョシュア・エリスはジョンストンズと同じく伝統的なチェック柄も扱っています。
しかし2社の製品を見比べてみると、ジョシュア・エリスはチェック柄の雰囲気がやや現代的でスポーティー。色合いも、ものによってはポップでカラフル、若々しい印象です。
双方とも創業して200年以上の歴史がある老舗のブランドですから、仕事の丁寧さや品質は折り紙つき。
この記事ではジョンストンズを推していますが、どちらを選んでも間違いなさそうです。
ストールのサイズは2種類&マフラーも
ジョンストンズのカシミヤストールは「大判サイズ」と「中判サイズ」の2種類です。それに加えてマフラーもありますので、全部で3つのサイズ展開です。
大きくなるにつれて生地の厚みが出て、チェック柄も大きくなっていくようです。
- 大判ストール:190×70cm
しっかりした厚み、腰まで覆えるので羽織るのにちょうど良い。持ち運ぶには大きすぎる - 中判ストール:190×35cm
軽く持ち運びにも最適。肩甲骨のあたりまで覆える。マフラーの代わりとしても使える - マフラー:180×25cm
外出時コートやダウンの首元に。スーツにも使えるので男性にも人気
マフラーやストールは自分用だけでなく、特別な人へのプレゼントとしても良さそうですね。
私だったら中判ストールが便利かな? でも大判ストールも欲しいし・・・本当は両方欲しい!
購入する際は偽物に注意
ジョンストンズのカシミヤストールは高価なゆえに偽物も多く出回っているそうです。
ええっ やっぱりそうなの?
チェックの柄やブランドタグまでそっくりだそうで、比較をせずそれだけを見て本物かどうかを判別するのは難しいとのこと。
品質が粗悪なものであれば手触りでわかると思いますが、カシミヤが混じっているとなると、素人にはもはや区別がつきません。
ショップ自体が偽物と気がつかずに販売している可能性もあるそうですから、購入する時は慎重に。できれば直営店や百貨店、ルートがはっきりしているセレクトショップなどで購入するようにしたいですね。
さて、気になるお値段ですが、2022年10月現在、日本正規品で大判ストールは71,500円、中判ストールは41,800円、マフラーは28,600円です。
平行輸入品だともう少し安くで購入できますが、前述のように本物と偽物を区別しにくくなるというデメリットが。
とにかく海外製品は年々高くなっていますし、日本に配分される在庫にも限りがあります。
気に入ったものがあれば高くても売り切れる前に購入して、長く大切に使う時代に入ってきているのかもしれませんね。
タータンチェックについて
ジョンストンズにはさまざまなチェック柄がありますが、はずせないのが、やはりタータンチェックでしょう。
タータンチェックは、日本にいる私たちにとっても身近な存在。
しかし実は、スコットランドの由緒ある柄であることをご存知ですか?
好きなタータン柄を選ぶために、タータンチェックの基本を押さえておきましょう♪
タータンチェックの分類
日本では「タータンチェック」と呼ばれていますが、本場では単に「タータン」といいます。
タータンはスコットランドの歴史と密接に関係しており、家柄や氏族を表すものとして大切に受け継がれてきました。
タータンは大まかにいくつかのグループに分けられます。
- 王室用の「ロイヤル・タータン」
- もともと存在するタータンの基調を白とした「ドレス・タータン」
- 軍で使用する「ミリタリー・タータン」
- スコットランドの由緒正しい氏族(クラン)がそれぞれ持っている「クラン・タータン」
- 地域(地方)に関係した「ディストリクト・タータン」
ロイヤル・タータンは王室が使用するのためのタータン。
「ロイヤル・スチュワート」は世界で最も有名なタータンであり、エリザベス2世が愛用していたことでも知られています。
赤を基調にした配色で、華やかさがありながらも、どこか品を感じさせます。
ドレス・タータンは、ディナーに正装をする習慣が広まったことで生まれたタータン。もともと存在するタータンの基調を白にしたもので、優しい雰囲気が特徴です。
「ドレス・スチュワート」は白地に「ロイヤル・スチュワート」の赤・緑・黄色が配されています。
他にもゴードン公爵の「ゴードン・タータン」、そのバリエーションの「ドレス・ゴードン」なども有名です。
ミリタリー・タータンは軍隊で使用されるタータンです。
なかでも特に有名なのが「ブラックウォッチ」。
ハイランド地方の連隊が黒っぽい色(ブラック)の制服を身につけて警護(ウォッチ)を行っていたことからこの名前がつきました。
こちらもよく見かける柄ですね。
クラン・タータンはスコットランドの氏族がそれぞれ固有に持っているタータンチェックのこと。
日本でいう家紋のようなものだと言われています。
ディストリクト・タータンは、地域に根ざした柄で、その地域(地方)ごとに認識されるようになったタータンです。
タータンチェックにもいろんな種類があるんだね!
ジョンストンズのタータンの種類
ジョンストンズのチェック柄には多くの種類があり、伝統的なタータン柄も変わらず製造されています。
どの柄も顔周りを華やかに彩ってくれますが、決して派手すぎないところはさすがです。
- ロイヤルスチュワート
- ブラックスチュワート
- へシアン(ヘッシャン)ドレススチュワート
- ドレスゴードン など
このあたりが日本でもよく見かける柄です。
気に入った柄を選ぶ時に、その歴史や由来を知って購入するとより愛着がわいてきそうですね。
スコットランドのタータン登記所
世界中のタータンチェックは、スコットランドのタータン登記所という場所で一括管理されています。新しいタータンを登録したい場合は、登記所に申請をして認定される必要があるのです。
日本で馴染みのあるタータンチェックの例としては、伊勢丹のタータンがありますね。
伊勢丹の代表的なタータン「マクミラン」は、2013年に「マクミラン/アンシェント」から「マクミラン/イセタン」にリニューアルしていますが、実はタータン登記所の正式な認定を得ているんです。
日本で使われるタータンチェックがスコットランドで認定されているなんて、少し不思議な感覚ですよね。
ちなみに伊勢丹メンズ館のショッピングバッグには、先ほどご紹介した「ブラックウォッチ」が使用されています。
チャールズ国王とカミラ王妃も「スコットランド・キルト」で公務
この記事を書いている最中に、イギリスのチャールズ国王とカミラ王妃に関するニュースが流れてきました。
お二人はタータンチェック柄のリンク・コーデでスコットランド地方を訪問、公務をこなされたとのこと。
著作権の関係で写真を掲載できませんが、チャールズ国王は上は赤いチェックが配されたブラウン系のジャケット、下はブラウン系と赤を基調としたタータンをお召しになっていますね。
カミラ王妃の方はグレーを基調とした「バルモラル・タータン」という、エリザベス女王も着用されていた由緒あるタータン柄と思われるスカートをお召しです。
お二人の、ジャケットとボトムに配されているタータン柄の展開コーディネートが見事です。
何げなく流れていくニュースも、タータンを少し勉強することでいつもと違った角度から見ることができて新鮮です。
まとめ・イギリス&スコットランドは特別な響き
と、ここまでジョンストンズとタータンチェックについて語ってきました。
最後に、余談になりますが、ここからは管理人の個人的な話におつき合いください。
だいぶ一方的な感じではありますが、管理人はイギリスとスコットランドがかなり好き。
好きといっても旅行に行ったこともなく、単なる「イメージの中の世界」でしかないのですが・・・
小さい頃からイギリスやスコットランドの本が大好きでした♪
そんな本あったっけ?
けっこう身近にあるよ。
まず「アーサー王物語」でしょ、
それから「名探偵ホームズ」に「赤毛のアン」、
あと「おちゃめなふたご」というイギリス寄宿学校の児童小説も大好きで、ボロボロになるまで繰り返し読んだ覚えが。
「アーサー王物語」や「名探偵ホームズ」は有名だね。
でも、「赤毛のアン」はカナダが舞台の物語じゃなかったっけ?
当時のカナダはイギリス領で、アンはスコットランド系なのよ♪
小さい頃に大好きだった小説や漫画の思い出。
それらとリンクして、イギリス、スコットランドには特別な思いがあるのです。
スコットランドの景色やお城の写真は、ファンタジーから抜け出してきたような雰囲気があります。
そんな大好きな国の、由緒ある伝統的な製品を身につけたい気持ちが芽生えてしまいました。
どのタータンチェックにするのか、それとも大どんでん返しで、最終的に無地のストールを選ぶのか・・・
歴史や文化という付加価値も含めて価値のあるストールですから、自分の中でゆっくり温めてから、そのうちに「これ!」という1枚を選びたいと思いました♪