季節の変わり目、道行く人たちの服装もだんだんリフレッシュされて、新しい季節の到来にワクワクしますね。
それと同時にやってくるのが衣替えです。
衣替えの際に必要な作業が洗濯やクリーニングですが、どの服をクリーニングに出せばいいのか迷ってしまうことはないでしょうか。
お手入れ方法を誤ると素材によっては傷んだり着られなくなってしまいますので、お気に入りのお洋服は正しいケアをしてあげたいものです。
クリーニング代もばかにならないし、衣替えシーズンはいつも、自宅で洗う服とクリーニングに出す服の判断に迷います。
1回しか着なかった服は汚れていないようだから、そのまま収納しても大丈夫かしら?
この記事では衣替えのそんな疑問にお答えするべく、
- 「洗濯する」か「クリーニングに出す」かの判断基準は?
- クリーニング対象品を洗わずに収納した場合のリスクは?
について解説していきます。
衣替えの参考にしてみてね!
「洗濯する」か「クリーニングに出す」かの判断基準は?
一般的な判断基準は、衣類についている「洗濯マーク」(洗濯表示)を確認するのが手っ取り早いです。
洗濯マークは2016年に国際規格に合わせる形でリニューアルされ、新JIS表示として経済産業省が定めているものです。
⇩ このマークを確認してくださいね。
「洗濯機」「手洗い可」のマークなら家庭で水洗いが可能です。
しかし、「家庭洗濯×」マークがついていたら家で洗うことはできませんので、その場合はクリーニングに出しましょう。
また、クリーニングに出す前に念のためドライクリーニングのマークも確認しておきます。
PやFのマークはクリーニングに出すことができます。万が一「ドライクリーニング×」マークがついていたら、クリーニングには出せません。
特殊な素材は家庭洗いもドライクリーニングも両方できないというようなことがまれにあるので、初めて洗う時は要チェックです。
話をまとめますと、洗濯表示には、その衣類が
「家庭で洗えるものか」
「クリーニングに出すべきか」
の答えが書いてあります。
また、衣類のタグには洗濯表示以外にも重要な注意点が書かれていることもあるので、ぜひ確認してみてください。
- 洗濯表示で「洗濯機」「手洗い」いずれのマークもついていないもの
- かつ、クリーニング可能の表示があるもの
一般論としては以上のような判断になりますが、衣類の素材でもある程度の判断はできます。
後ほどでもご説明していますが、水洗いできるものとできないものはおおかた素材によって決まっています。
ウールやカシミア、アンゴラ、麻、シルクなどの天然素材は家庭で洗えないことが多いので、これらの素材の衣類は特に洗濯表示をよく見るようにしてください。
家庭で洗える衣類とクリーニングした方が良い衣類
ここではクリーニングに出した方が良い衣類と、家庭で洗える衣類をご紹介していきます。
家庭でも洗える衣類は?
一般的に以下の素材は水洗いできるとされています。
- 綿
- ポリエステル
- アクリル
- ナイロン
主に綿と化繊ですね。
水や摩擦に強く、丈夫な素材であれば家庭での洗濯が可能です。
普段使いのTシャツやニット、スカートやパンツなど、洗濯が可能なものは自宅で洗ってしまって差し支えありません。
薄手のものや傷みやすい繊維はネットに入れて洗うようにしましょう。
ところで、家庭で洗う際に
洗濯機か手洗い、どっち?
と迷う方も中にはいらっしゃるかと思いますが、その際もやはり洗濯表示を参考にしていただきたいです。
マークがよく似ているので見過ごしがちですが、右と左のマークでは意味あいが違います。
あくまでも例ですが、
左の図が30℃を限度に洗濯機「弱」、
右の図は40℃を限度に手洗い
という意味です。
でも、どっちかのマークがついていたら洗濯機で洗えるんじゃないの?
「手洗いマーク」はあくまでも手洗いした方がいいみたいよ。
政府広報オンラインのサイトで以下のようなQ&Aを見つけました。
引用元:政府広報オンライン-暮らしに役立つ情報
- 手洗いの表示がある衣類を、洗濯機の手洗いコースで洗ってもいい?
これは「手洗い」ができるという記号ですが、それは手を使って「押し洗い」や「ふり洗い」などの方法で、優しく洗うことを表しています。洗濯機で洗うことは想定されていません。
私も以前は「手洗い表示=洗濯機の手洗いコースで洗ってもいいんだ」と思っていたのですが、厳密にはどうやら違うようです。
確かに、実際に手洗いした方が衣類にとってソフトな感じはしますよね・・・。
洗濯機は機械的な動きをしますので、いくら優しいコースであっても繊維に対して余分な力がかかってしまいます。日常的に洗濯機で洗うことによって、繊維の劣化が早まることがあるかもしれません。
とはいえ・・・
あくまでも自己責任の範囲でなら、手洗いマークの衣類を洗濯機の手洗いコースで洗うというのは全然アリだと思います。
クリーニングした方が良い衣類
ここではクリーニングに出した方が良い衣類をご紹介します。
コート
ウールやカシミヤなどの上質素材が使われていることも多いコート。直接肌に触れることは少ないですが、シーズン終わりにはホコリや汚れがついています。
家庭での洗濯に向いていない上に、型崩れやシワなどを起こすと対処が難しいため、クリーニングに出すことをおすすめします。
スーツ・礼服
仕事などに着るスーツは、動き回ったりする間にヨレてきたり、ラインが崩れてしまうこともあります。
汗をかく夏場は回数を多めに、冬場はシーズン終わりに出すなど、季節や状況に応じて頻度を調節すると、いつも綺麗な状態で着ることができます。
礼服は、一度着ただけで出すのはもったいないようですが、次にいつ着るのかはわかりません。一度でも着用することがあれば、クリーニングに出しておいた方が良いでしょう。
水洗いできない素材
水洗いできないウールやアンゴラ、カシミヤ、シルクなどの上質素材や、レーヨン、テンセルなどの素材が使われている衣類も注意が必要です。
これらは水につけると素材が縮んだり、シワになるもの、型崩れするものなどです。無理に洗うと最悪の場合、二度と着ることができなくなってしまいます。
この場合も、洗濯表示に従ってクリーニングに出すようにしましょう。
洗わずに収納した場合のリスク
クリーニングに出す予定の衣類を、ついつい出しそびれた場合はどうなるのでしょうか。
- 1~2度しか着ていない、汚れていない
- 忙しかったので出しそびれた。クリーニングは次のシーズン後でもいい?
見た目がそれほど汚れていない場合はクリーニングしなくても良さそうな気になりますよね。
しかし、結論としては、クリーニングに出しておくことをおすすめします。
理由は「その時点で汚れていないように見えても、実際は汚れが付着しているから」です。
一度でも着用した衣類は、綺麗に見えていても汗や皮脂汚れなどがついてしまっています。これら汚れやホコリなどが付着していると、ダニの繁殖や虫食いの原因となります。
久しぶりに服を取り出してみたら、シミや黄ばみ、虫食いでダメになってしまっていた、なんてこともあるわよ。
そんなのイヤ・・・
来シーズンも気持ち良く着るためには、一度でも袖を通した衣類はクリーニングに出すというのが安全策です。
逆に、シーズン中に着用しなかった衣類はクリーニングに出さなくても大丈夫です。防虫剤を入れて来シーズンまで保管しましょう。
家庭で洗える衣類も同様で、洗えるものは洗ってから収納し、着なかった服はそのまま保管です。
面倒な方は宅配クリーニングがおすすめ
長く大切にしたい衣類や、外出用のお洋服などは綺麗な状態をキープしたいものですよね。
でも、普段から忙しかったり、クリーニングに出す衣類がかさばると持って行くのが大変です。
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まとめ
それぞれの衣類の特性に合わせて、洗濯表示に従ってクリーニングが必要なことをお伝えしました。
「どの服を家で洗って、どれをクリーニングに出そうか・・・」
まずは一旦新しい目で洗濯表示をよく確認し、出すべき重要な衣類からクリーニングに出しましょう。
家で洗えるものは、収納する前に洗濯機か手洗いで綺麗にしておきます。
衣替えを効率よく済ませ、新しい季節のおしゃれを楽しんでくださいね。