気温が一気に冷え込む冬が近づくと、いよいよニットの出番です。
しかし、ニットはウールやカシミヤなどの繊細な天然素材を用いていることが多く、扱いやお手入れが少し難しいイメージですよね。
着用しているうちに汚れやにおいなどの何らかのトラブルに遭遇するのはよくあることですが、そんな時お手入れに悩む方も多いのではないでしょうか。
冬のシーズン中のお手入れは何をすればいいの?
まずはニットの状態を把握するところからかしら?
この記事では管理人のちょっと裏ワザ的な方法も所々でお伝えしながら、シーズン終わりまでニットを快適に着られるお手入れのコツをご紹介していきます。
ニット・セーター 日頃のお手入れ
「次も気持ちよく着るためにはどうすればいい?」
長い冬の間、ニットを最後まで気持ちよく着るためには日頃のちょっとしたお手入れが大切です。
外出先から帰ったら汚れチェック
外出先から帰ってきたら、ニットの裏・表を確認して汚れがないか軽くチェック
着用している時には、袖口や服の前側などごく限られた部分だけしか見えません。
脱いだ状態で背中や袖全体を確認してみると、意外に汚れがついているのを発見することがあります。
10秒もかかりませんので、色の薄いニットを中心に汚れがついていないかチェックをしてみましょう。
必要ならシミ抜きや洗濯をする
シミや汚れを発見したら、洗濯表示に従って自宅で落とすかクリーニングに出すかの処置を行います。
汚れを放置すると時間とともに落ちにくくなりますので、そのままタンスやクローゼットに戻すのはNGです。
ブラッシングで埃を払う
雨や雪、強風など気候によるダメージ、花粉などの空気浮遊物質、飲食や摩擦など、想像するだけでも過酷な目に遭っているニット。
1日活躍した大切なニットはすぐにしまわず、数時間ハンガーに吊るしてブラシで優しく埃や汚れを払い、毛並みを整えてあげることが望ましいです。
そうすることによってニットが日中受けたダメージを和らげ、長持ちさせることができます。
洋服ブラシについてですが、種類は「馬毛」と「豚毛」があり、ウールやカシミヤなどデリケートな素材に向いているのは馬毛の方です。
こちらは私が百貨店に勤めていた時に扱っていた洋服ブラシです。
懐かしいですね♪
ちなみに取れにくいペットの毛なんかは、ガムテープを使うのがオススメだよ!
ペットの毛はニットの編み目と編み目の間に入り込んだりするので、取るのが厄介ですよね。
一般的な粘着式クリーナーは粘着力が強すぎるので、ニットが毛羽だってしまいます。
ニットを傷めずにペットの毛を取り除きたい時は、ガムテープを丸めたもので軽く叩くようにすると良いです。
黒いニットの細かいホコリを取り除きたい時なんかにも、ガムテープはお役立ちですよ。
日中に付着した不要なものを取り除いて、毛並みを優しく整えてあげることが大事です。
毛玉を取る
ニットの繊維に摩擦が加わると、毛玉になります。
毛玉がたくさんついた状態は見た目も悪いので、小さめのハサミで丁寧にカットしましょう。
電動の毛玉取りはニットが傷む危険性もあるので、目立たない箇所でテストしてから試してください。
1日着たら数日休ませる
ニットは連続して着用せず、1回着たら数日休ませるローテーションを組むことで長持ちします。
これは靴や、着用する度に洗濯しない(ボトムなどの)服の場合でも同じです。
都合でどうしても連続で着用してしまった時は、ニットをしっかりと休ませてあげましょう。
シミ抜き・洗濯はどうする?
ニットにシミや汚れを発見してしまったら、シミ抜きや洗濯、もしくはクリーニングをしなければいけません。
少しおっくうではありますが、長い冬の期間、最後までニットを気持ち良く着るためにも手早く済ませてしまいましょう。
シミ抜きの方法
シミが何であれ、色のついたものはそれ以上広がらないようにティッシュなどで汚れをそっとつまみ取ります。
衣類の内側に布(使わなくなったタオルハンカチなど)を当て、できるだけ濡らす範囲を狭くしてシミ抜きをします。
おすすめできる方法かどうかわかりませんが、私がよく使うのがポンプ式の泡ハンドソープです。
すぐにシミ抜きに取りかかれるので簡単ですし、大抵の水溶性汚れは落ちるので重宝していますが、興味のある方は自己責任でお願いしますね^^
洗濯は家庭洗い可の衣類のみ
シミや汚れの状態によっては洗濯が必要なことも。
ニットの洗濯頻度について「何回着たら」というような明確な指標はないですが、あえて言うなら「洗濯しないことには気持ち良く着られない」と感じた時が洗濯時です。
エマールなどのおしゃれ洗い用洗剤で優しく洗いましょう。
家庭洗い不可のニットは無理やり洗うと縮んでしまう恐れがありますので、その場合はクリーニングに出します。
においが気になる時の対処法
ニットのにおいが気になる時の対処法です。
ファブリーズはO.K.かNGか?
消臭スプレーの代名詞・ファブリーズはカーテンやカーペット、布などに使えてとても便利。
管理人も愛用しています。
しかし、絹・レーヨン・アセテート・キュプラなど水に弱い繊維に使うと生地が傷んでしまうようで、使用には注意が必要です。
また、ウールやカシミヤなどに使用する場合も、汗や皮脂汚れがついた状態でファブリーズを使うと汚れがコーティングされてしまい、繊維が固くなってしまうようです。
結果的に、繊維が傷んだように感じてしまうそう。
でもやっぱりファブリーズを使いたい!という方のために繊維に優しい使用方法をひとつご紹介します。
(これも自己責任でお願いしますね^^)
- 空気中に向かってファブリーズを散布する
- 落下してきたミストの下に衣類をくぐらせる
以上です。
におい移りは風通しをする
ニットは食べ物などのにおいを吸収しやすいので、焼き肉に行ったりすると強烈なにおいを持ち帰ってしまいます。
ハンガーに吊るし、晴れて天気の良い日に数時間風通しをしましょう。
スプレーなど何も使わずにおいをほぼ落とすことができますので、食べ物系のにおい対策として風通しはオススメです。
それでもにおいが残っていれば、消臭スプレーを試してみましょう。
衣類用消臭スプレー
世の中にはたくさんの衣類用消臭スプレーが出回っていますが、ご自分の気に入った香りを見つけておくと いざという時に心強い味方になってくれます。
管理人が百貨店勤務時代に売場で扱っていたのが「ザ・ランドレス」でした。
少しお値段がするのですが、安定的に売れていました。
皮脂汚れが気になる時は洗濯かクリーニング
タートルネックの内側など、肌が直接擦れる箇所は、何度か着ているうちに皮脂などの汚れが気になってくることがあります。
その状態になれば、消臭スプレーでごまかせるのはせいぜい1回ぐらい。皮脂汚れを繰り返し消臭スプレーで乗り切るのは厳しいです。
早めに洗濯するか、クリーニングに出すのが良いと思います。
お手入れが簡単なのはどんなニット?
衣替えの時期に洗濯やクリーニングに出すのは仕方ないとしても、できればシーズン中に面倒なお手入れはしたくないのが本音ですよね。
ニットのお手入れをできるだけ楽にするために、ワードローブの品揃えを見直してみましょう。
お手入れの頻度が少なくて済むニットは、
- 丸首もしくはVネック(タートルだと首が擦れて皮脂がつきやすくなるため)
- タイトシルエットではなく、少しゆったり目(汗がつきにくい)
- 汚れが目立ちにくい色合いのニット
というところでしょうか。
購入する時に、「お手入れのしやすさで選ぶ」「ローテーションできるように必要枚数を揃えておく」などすると、日頃のお手入れが楽になります。
宅配クリーニングが楽で簡単
シーズン中のニットやセーターをクリーニングに出す時に便利なのが宅配クリーニングです。
自宅にいながらクリーニングの受け渡しが完結するので、慣れてしまうとその便利さがやみつきに。
シーズン中であれば「リネット」が料金やスピードの点において使い勝手が良く、おすすめです。
リネット公式サイト↓
宅配クリーニングのリネット
ニットは家庭洗濯ができるものでも縮んだり風合いが変わってしまったりと、水につける時には少し勇気がいります。
管理人も、お気に入りのものは自宅で水洗いせずクリーニングに出していますよ。
まとめ
シーズン終わりまでニットを快適に着られるお手入れのコツについての記事でした。
ポイントは「ニットの状態をみて、その時ニットがして欲しいことをしてあげること」です。
少し抽象的な表現ですが、例えば
「今日は湿気に当たったから、クローゼットにしまう前に少し吊るしておこうかな」
とか、
「埃っぽい場所に行ったから、ブラッシングしておこう」
など、当たり前に思いつくことで良いのです。
衣替えの時期まで気持ち良く着られるよう、時々でいいのでニットやセーターの状態をチェックしてあげてくださいね。