季節の変わり目、道行く人たちの服装も徐々に変化が見られ、新しい季節の到来にワクワクしますね。
それと同時にやってくるのが衣替えです。
衣替えの際に必要な作業が洗濯やクリーニングですが、どの服をクリーニングに出せばいいのか迷ってしまうことはないでしょうか。
お手入れ方法を誤ると素材によっては傷んだり着られなくなってしまいますので、お気に入りのお洋服は正しいケアをしてあげたいものです。

クリーニング代もばかにならないし、衣替えシーズンはいつも、自宅で洗う服とクリーニングに出す服の判断に迷います。



1回しか着なかった服は汚れていないようだから、そのまま収納しても大丈夫かしら?
この記事では衣替えに関するそんな疑問にお答えするべく、
- 「洗濯する」か「クリーニングに出す」かの判断基準はあるの?
- 一度でも着た衣類を洗わずに収納した場合のリスクは?
について解説していきます。



なるべく手間をかけずにお洋服のお手入れを済ませてしまいましょう。



衣替えの参考にしてみてね!
「洗濯する」か「クリーニングに出す」かの判断基準は?
一般的な判断基準は、衣類についている「洗濯マーク」(洗濯表示)を確認するのが手っ取り早いです。
洗濯マークは2016年に国際規格に合わせる形でリニューアルされ、新JIS表示として経済産業省が定めているものです。さらに、2023年の国際規格の改正を受け、2024年8月にも洗濯表示(JIS L0001)の一部が変わりました。





⇩ 衣類についているタグで、このマークを確認してくださいね。


「洗濯機」「手洗い可」のマークなら家庭で水洗いが可能です。
しかし、「家庭洗濯NG」マークがついていたら家で洗うことはできませんので、その場合はクリーニングに出しましょう。
また、クリーニングに出す前に念のためドライクリーニングのマークも確認しておきます。


PやFのマークはクリーニングに出すことができます。万が一「ドライクリーニング×」マークがついていたら、クリーニングには出せません。



ちなみにWのマークは「ウェットクリーニング」といって、クリーニング店が特殊な技術で行う水洗いのことです。Wマークもクリーニングに出すことができます。
特殊な素材は家庭洗いもクリーニングも両方できないというようなことがまれにあるので、購入時や洗濯時にはよく確認しておいてくださいね。
話をまとめますと、洗濯表示には、その衣類が「家庭で洗えるものか」、それとも「クリーニングに出すべきか」の答えが書いてあります。
また、衣類のタグには洗濯表示以外にも重要な注意点が書かれていることもあるので、ぜひ確認してみてください。
- 洗濯表示で「洗濯機可」「手洗い可」いずれのマークもついていないもの
- かつ、「P」「F」「W」など、クリーニング可能の表示があるもの
一般論としては以上のような判断になりますが、衣類の素材でもある程度の判断はできます。
後ほどでもご説明していますが、水洗いできるものとできないものはおおかた素材によって決まっています。
ウールやカシミア、アンゴラ、麻、シルクなどの天然素材は家庭で洗えないことが多いので、これらの素材の衣類は特に洗濯表示をよく見るようにしてください。
家庭で洗える衣類とクリーニングした方が良い衣類


洗濯表示についてお伝えしましたが、ここでは素材や種類によって、家庭で洗える衣類と、クリーニングに出した方が良い衣類に分類してご紹介していきます。
家庭でも洗える衣類
一般的に以下の素材は水洗いできるとされています。
- 綿
- ポリエステル
- アクリル
- ナイロン
主に綿と化繊ですね。
水や摩擦に強く、丈夫な素材であれば家庭での洗濯が可能です。
普段使いのTシャツやニット、スカートやパンツなど、洗濯が可能なものは自宅で洗ってしまって差し支えありません。
薄手のものや傷みやすい繊維はネットに入れて洗うようにしましょう。
ところで、「洗濯表示を見て家庭で洗えるのはわかったけれど、洗濯機か手洗い、どっち?」
と迷う方も中にはいらっしゃるかと思います。


マークがよく似ているので見過ごしがちですが、右と左のマークでは意味あいが違います。
あくまでも例ですが、
左の図が30℃を限度に洗濯機「弱」、
右の図は40℃を限度に手洗い
という意味です。ちなみに、衣類のタグには両方ではなく、どちらか一つのマークしかついていないはずです。



でも、手洗いのマークでも洗濯機で洗えるんじゃないの?



それ、気になるわよね。ちょうどいい情報を見つけてきたわ。
政府広報オンラインのサイトで以下のようなQ&Aを見つけました。
引用元:政府広報オンライン-暮らしに役立つ情報
- 「手洗い記号」の衣類は洗濯機の「手洗いコース」などで洗えますか?
洗濯機の取り扱い説明書やメーカーのウェブサイトなどの情報を参考に「手洗いコース」などが、手で押し洗いするなどの「手洗い記号」に対応しているかどうかを確認しましょう。
メーカーによって多少の違いがあるかもしれませんが、洗濯機の「手洗いコース」が、手で押し洗いするソフトな洗い方をを再現するようなものであれば構わない、という意味合いでしょうか。
洗濯機も年々進化してきていますので、実質的にOKサインを出していると思って差し支えないように思います。



私は、まだ新しいものや、特に大切にしているお洋服は手洗いしています。それ以外は洗濯機の手洗いコースです。
クリーニングした方が良い衣類
ここからは、クリーニングに出した方が良い衣類をご紹介します。
コート


ウールやカシミヤなどの上質素材が使われていることも多いコート。直接肌に触れることは少ないですが、シーズン終わりにはホコリや汚れがついています。
家庭での洗濯に向いていない上に、型崩れやシワなどを起こすと対処が難しいため、クリーニングに出すことをおすすめします。
スーツ・礼服


仕事などに着るスーツは、動き回ったりする間にヨレてきたり、ラインが崩れてしまうこともあります。
汗をかく夏場は回数を多めに、冬場はシーズン終わりに出すなど、季節や状況に応じて頻度を調節すると、いつも綺麗な状態で着ることができます。
礼服は、一度着ただけで出すのはもったいないようですが、次にいつ着るのかはわかりません。一度でも着用することがあれば、クリーニングに出しておいた方が良いでしょう。
水洗いできない素材


水洗いできないウールやアンゴラ、カシミヤ、シルクなどの上質素材や、レーヨン、テンセルなどの素材が使われている衣類も注意が必要です。
これらは水につけると素材が縮んだり、シワになるもの、型崩れするものなどです。無理に洗うと最悪の場合、二度と着ることができなくなってしまいます。
この場合も、洗濯表示に従ってクリーニングに出すようにしましょう。
洗わずに収納した場合のリスク
クリーニングに出す予定の衣類を、ついつい出しそびれた場合はどうなるのでしょうか。
- 1~2度しか着ていない、汚れていない
- 忙しかったので出しそびれた。クリーニングは次のシーズン後でもいい?
見た目がそれほど汚れていない場合はクリーニングしなくても良さそうな気になりますよね。
しかし、来シーズンも気持ち良く着るためには、一度でも袖を通した衣類はクリーニングに出すのがおすすめです。
理由は「その時点で汚れていないように見えても、実際は汚れが付着しているから」です。



久しぶりに服を取り出してみたら、シミや黄ばみ、虫食いでダメになってしまっていた、なんてこともあるわよ。



そんなのイヤ・・・
「絶対汚れていない」という自信があるものだけは例外かもしれません。しかし、汚れは目に見えないので、汗や皮脂、ホコリなどの汚れが付着していると、菌の繁殖や虫食いの原因となってしまいます。
逆に、シーズン中に着用しなかった衣類はクリーニングに出さなくても大丈夫です。防虫剤を入れて来シーズンまで保管しましょう。
家庭で洗える衣類も同様で、洗えるものは洗ってから収納し、着なかった服はそのまま保管です。
面倒な方は宅配クリーニングがおすすめ
長く大切にしたい衣類や、外出用のお洋服などは綺麗な状態をキープしたいものですよね。
でも、普段から忙しかったり、クリーニングに出す衣類がかさばると持って行くのが大変です。衣類のケアは、丁寧にする場合は思っているより手間がかかって大変です。



そんな時は宅配クリーニングが便利です!
宅配クリーニングは、自宅から出して自宅で受け取ることができる、簡単便利なサービスです。
また、保管サービスを提供している業者さんも多いため、季節の変わり目にクリーニングに出したら、次に必要となるシーズンに綺麗になって戻ってくる、という「超・楽ちん衣替え」も可能。保管サービスを利用すれば、収納ケースも防虫剤も必要ありません。
宅配クリーニングは、クリーニング店に持って行くのが面倒な方や、家事や育児、仕事で忙しい方の味方です。興味がある方は是非利用してみてくださいね。
衣類と布団の宅配クリーニング情報について記事を書いています↓
まとめ
それぞれの衣類の特性や洗濯表示に従って、家庭洗いやクリーニングの使い分けについてお伝えしました。
まずは衣類についている洗濯表示をよく確認し、出すべき重要な衣類からクリーニングに出しましょう。家で洗えるものは、収納する前に洗濯機か手洗いで綺麗にしておきます。
衣替えを効率よく済ませ、新しい季節のおしゃれを楽しんでくださいね。
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