私たちが毎日のように使用している枕。
しかし、「枕のお手入れはほとんど何もしていない」という方は意外にも多いのではないでしょうか。
実際のところ、枕を上手に洗うためには下調べしたり動画を見たりと、やや面倒なイメージがありますね。
枕って、普段はどんなお手入れをすればいいの?
枕カバーをこまめに洗うこと。 あとは天日干しや陰干しね。
…枕のにおいや汚れが気になってきたら、どうしたらいいの?
やっぱり丸洗いやクリーニングね。
この記事では枕を清潔に保つお手入れ方法や洗い方、クリーニングについて解説していきます。
布団だけでなく、枕も睡眠の質に大きくかかわっています。においや汚れが付着していることで、睡眠が妨げられることも。
快適な睡眠時間を確保するためにも、枕を清潔に保つ習慣をつけましょう。
自宅での普段のお手入れと洗い方
まずは自宅で普段行う枕のお手入れと、洗濯方法をご紹介します。
枕の普段のお手入れ方法
枕は普段のお手入れが大切です。においや汚れが発生する前に、こまめにお手入れを行うと良いでしょう。
日常生活の中で気軽にできるお手入れは以下の4つです。
- 枕カバーを洗う
- 天日干しする
- 陰干しする
- ふとんクリーナー
枕カバーを洗う
枕を汚れからガードしてくれる枕カバーは汗や皮脂などがつきやすいアイテムです。
冬場は少なめでも構いませんが、汗をかく夏場は最低でも週に1~2度は洗うようにしましょう。
枕カバーが清潔だと汚れが枕の中わたまで浸透しにくく、枕本体の長持ちにもつながります。
天日干し
天気の良い日に枕を日光に当てて干します。
天日干しをすることで枕にこもった湿気を飛ばすことができ、ダニやカビの繁殖を防ぐことができます。
また、紫外線による殺菌効果も期待できるので、普段から天日干しを習慣づけておくと良いですね。
お日様のにおいがするフカフカ枕は気持ちいいよ♪
陰干し
直射日光に当てることができない、紫外線によって劣化するなどの素材は陰干ししましょう。
陰干しは日光の当たらない風通しの良い場所で枕を干します。
風通しが良ければ室内だけでなく、直射日光の当たらない戸外でも干すことができます。
陰干しするだけでも湿気や消臭に効果がありますので、こちらも普段から習慣づけておくと良いですね。
ふとんクリーナー
ふとんクリーナーは、ダニや菌・ウィルスを抑制するものや温風機能、UV機能などさまざまな機能を備えた商品があります。
UV機能や温風機能は天日干しの変わりになり、殺菌効果や湿気を取り除いてくれる働きも。
丸洗いには及ばなくても、普段のお手入れに重宝します。
枕の洗い方
枕の洗濯頻度は?
枕の洗濯頻度は年に1~2度程度で大丈夫です。
普段は枕カバーの洗濯や天日干し・陰干しなどのお手入れを行い、それでもにおいや汚れが気になってきたら、湿気が少なく天気の良い日に洗濯を行いましょう。枕は乾きにくいので、気温の高い日や夏場が特におすすめです。
枕は全部が洗えるわけではありませんので、洗えるものだけ洗うようにしてくださいね。
まずは洗濯表示を確認し、自宅でのお手入れが可能な枕を手洗いもしくは洗濯機で洗います。
消費者庁・新しい洗濯表示
洗濯表示の詳しい解説は、パナソニックの「新・洗濯表示の正しい意味は?」というサイトが分かりやすいので参考にしてください。
手洗い
- シミなどがある場合は、汚れている部分に洗剤を直接垂らし、ブラシなどで叩くようにして予洗いをしておきます。
- 洗面台や浴槽にぬるま湯を張ります。
- 液体洗剤を溶かします。
- 枕を溶液に沈め、ゆっくりと揉み洗いを行います。
- 洗剤が残らないように何度かぬるま湯を入れ替えて完全にすすぎます。
- 体重をかけるように枕を手で押さえ、できるだけ脱水しておきます。
- 厚めのバスタオルにくるみ、しっかりと水分をバスタオルに移しておきます。
洗濯機
- 枕カバーは外しておきます。
- シミなどがある場合は、汚れている部分に洗剤を直接垂らし、ブラシなどで叩くようにして予洗いをしておきます。
- 枕カバーを適したサイズの洗濯ネットに入れます。
- 洗剤は液体洗剤を使用し、「手洗いコース」や「毛布(布団)コース」など、弱水流の優しいコースで洗います。
- 脱水まで終われば取り出して手で形を整えます。
洗濯後の枕の干し方
枕の洗濯が終わったら、風通しの良い場所で乾かしていきます。ピンチハンガーやバスタオルに吊るすなどして、まんべんなく乾していってください。
天日干し可能な枕の場合は日光が当たるように、枕をひっくり返したり角度を変えて乾かしていきます。
陰干しの枕の場合は直射日光の当たらない風通しの良い場所で、2~3日かけて乾かしていきます。
手で触ってみて湿りを感じるようなら乾かし足りないということですので、完全に乾すようにしてください。
湿気が残ったままだとせっかく洗った枕にカビや雑菌が繁殖してしまうから、気をつけてね。
《自宅ケア》枕の素材別お手入れ方法
- ポリエステル
- パイプ
- ビーズ
- 低反発ウレタンフォーム
- ラテックス
- 羽毛
- そばがら
ここでご紹介している素材の中には「洗えない」とされているものでも、実際の枕の洗濯表示を見ると洗えるものもありますし、また、その逆もあります。
一般的な基準はありますが、最終的には実際に枕の洗濯表示を確認するのが一番です。
ご自宅でのケアが難しい場合は、枕を傷めないためにもクリーニングに出しましょう。
羽毛の枕は自宅ケアは不可能ではありませんが、クリーニングに出して丸洗い(水洗い)してもらう方が安心です。
ポリエステル
ポリエステル枕は弾力性がありながらもふんわり柔らかい感触で頭を包み込んでくれます。天日干しが可能です。
- 扱いやすく、メンテナンスしやすいのが特徴
- 通常の枕の手洗い方法、もしくは洗濯機の手洗いコースなどで洗える
- 洗濯後の型崩れに注意
パイプ
パイプ枕は気性が良く、丸洗いできて扱いやすいのが特徴です。天日干しが可能です。
- 基本的に洗濯機で丸洗いが可能
- 洗濯ネットに入れ、中性洗剤でソフトに洗う
- パイプ内部に水が残らないように乾かすのがポイント
ビーズ
ビーズ枕は極小の発泡ビーズを使用しており、柔らかく独特の感触で首や肩にフィットします。
陰干しを行います。
- 中身が流れ出ないようにカバーにほつれや破れがないか確認
- 洗える場合は洗濯ネットに入れてソフトなコースで
- 熱に弱いのでドライヤーで乾かすのはNG
低反発ウレタンフォーム
低反発ウレタンフォームの枕は独特のフィット感と寝心地の良さが代えがたい魅力です。陰干しを行います。
- 日光に当てると劣化するので天日干しNG
- 水洗いすることで劣化するので丸洗いNG
- クリーニングNG
ポイントは枕カバーを常に清潔に保つことです。
ラテックス
ラテックス枕は天然ゴムの樹液から作られ、当たりの柔らかさとゴムの弾力性を兼ね備えています。陰干しを行います。
- 耐久性に優れ劣化しにくく、ゴムには防虫効果の高い成分が含まれているため、カビ・ダニが発生しにくいのが特徴
- 基本的に水洗いNG
- 汚れた場合はその部分だけを洗うようにする
羽毛・羽根
羽毛枕・羽根枕は吸放湿性に優れ、頭を優しく包み込んでくれます。風通しの良い場所で陰干しを行います。
- 自宅での丸洗いは不可
(クリーニングによる丸洗いは可能) - 湿気を取り除くため定期的に陰干しを行う
- 枕カバーを清潔に保つことがポイント
そばがら
そばがら枕とは、そばの実を取ったあとに残る殻を利用した枕のことです。天日干しが可能です。
- 適度な硬さがあり熱がこもりにくいのが特徴
(夏向き) - 水につける・洗濯は一切NG
- 頻繁に天日干しして湿気を取り除く
ブランド枕のお手入れ方法は?
機能性が高く、知名度を誇るブランド枕というものがあります。
一例を挙げますと、以下のような枕です。
名称 | 素材 | 丸洗い |
---|---|---|
エアー | ウレタンフォーム | × |
エアウィーヴ | ポリエステル ポリエチレン (エアファイバー®) | ○ |
テンピュール | ウレタンフォーム (テンピュール®) | × |
ブレインスリープ | ポリエチレン樹脂 | ○ |
ロフテー | セミオーダー (パイプ、羽毛、ポリエステル等) | △ |
上記のもの以外にもブランド枕はたくさんありますが、それらについても基本的には「ポリエステル」「ウレタンフォーム」など素材の持つ特性によってお手入れ方法が決まってきます。
ブランド枕の詳しいお手入れ方法は、各公式サイトで確認してみてくださいね。
でも、枕はやっぱり洗えるかどうかよりも、寝心地が大事だと思うよ♪
その通りね~! 自分に合った枕は良く眠れるしね。
抱き枕・ぬいぐるみのお手入れ
枕のお手入れということで、抱き枕とぬいぐるみについても触れておきます。
抱き枕やぬいぐるみは、頻繁に手に取っていると次第に黒ずんできたり汗や皮脂などの汚れがつくことによって、衛生面に問題が出てきます。
しかし、洗いたいと思いつつ、そのまま放置してしまっていることが大半かもしれませんね。
実際、下手に洗ってしまうと変形したり中わたが固まって縮んだりする可能性もあり、大切にしている抱き枕やぬいぐるみを洗うことには慎重になってしまいます。
抱き枕・ぬいぐるみのお手入れ
- 洗濯表示を確認する
○(洗える):ポリエステルわた
△(ものによる):ビーズ
×(洗濯不可):低反発ウレタン - 手洗いの場合、中性洗剤で優しく押し洗い。3回ほどすすいでからソフトに水気を切り、バスタオルにくるんで水気を取る。風通しの良い場所で数日間しっかり干す。
- 洗濯機の場合、洗濯ネットに入れ、中性洗剤を使って手洗いコースで洗う。風通しの良い場所で数日間しっかり干す。
- 水洗い不可のものは、洗剤をつけたタオルで軽く叩くようにして汚れを取る。綺麗な水につけたタオルで拭いたあと、乾いたタオルで拭く。
- 大きな抱き枕など自宅でのお手入れが難しいものはクリーニングに出す。
ぬいぐるみのクリーニングについては下の記事⇩を参考にしてみてね。
参考:ぬいぐるみが出せるクリーニング
- せんたく便
- リナビス
- リアクア
- うさちゃんクリーニング
- ホワイト急便
- 白洋舍
- きらきらウォッシュ
- クリーニングモンスター
自分で洗うのが難しい枕はクリーニングを
枕の洗濯は失敗すると使えなくなりますので、自宅でケアできる枕であっても、自信がない場合はクリーニングに任せた方が良いでしょう。
また、シミや黄ばみなど、自分で対処するのが難しい場合も一度相談してみてください。
プロに任せることで、「乾かない」「変形する」「使えなくなった」などの心配をすることなく、枕を清潔で綺麗にしてもらえます。
クリーニングできる枕の素材
クリーニング業者 | ※枕の素材 |
---|---|
クリーニングモンスター | ウレタン、そばがら、ビーズ以外の枕 |
しももと | ウレタン(低反発)、そばがら以外の枕 |
ラクリ | 羽毛以外の枕 |
リナビス | 低反発、そばがら以外の枕 |
リネット | 低反発、そばがら、ビーズ以外の枕 |
基本的に「ウレタン(低反発)」「そばがら」「ラテックス」の枕は洗えないと思っておいた方がいいわね。
羽毛やポリエステルの枕なんかは引き受けてくれるから安心してね。
便利な宅配クリーニングは布団と一緒に出すのがお得
便利な宅配型のクリーニングを利用する場合、枕は布団クリーニングのついでに出すのがお得。
ただし、全部の会社が枕を引き受けてくれるわけではありませんので、出す前に確認しておきましょう。
まとめ
枕のお手入れ方法について、ご紹介してきました。
私たちが毎日お世話になる枕ですが、衛生的に使用するためには年に1~2度のお手入れが必要です。
自分にフィットする枕は睡眠の質を上げてくれる貴重なアイテム。時折お手入れを行って、快適な睡眠時間を手に入れてくださいね。
やっぱり枕は大事よね。今の枕はイマイチだし、買い直そうかしら……?
お手入れが先!