「しまい洗い」とは、衣替えで衣類を長期保管する前に、汗・皮脂などの見えない汚れをしっかり落とす最終洗いのことです。
少し面倒ですが、これをすることで、衣類の黄ばみ・虫食いなどの劣化、においの発生を予防し、次のシーズンも気持ちよく着用できるようになります。
杏奈「しまい洗い」は、普段の洗濯では落としきれない汚れを落とすのが目的なんです。



ってことはつまり、普段のお洗濯では汚れが落ちてないんだ…?
この記事では、大切なお洋服を守るための「しまい洗い」のやり方や、正しい衣類の保管方法、おすすめの洗剤などについてご紹介していきます。
ちょっとした工夫で、来シーズン収納から取り出した時のお洋服の状態が違いますので、この記事を参考にしてみてくださいね!
「しまい洗い」はなぜ必要?
繊維に残った微量の汗や皮脂汚れは、時間の経過とともに黄ばみやシミ、におい戻りの原因になります。繊維が劣化し、カビや虫食いのリスクも高まります。
しまい洗いをすることで、それらのリスクを大幅に減らすことができます。
保管していた服を取り出してみたら、モワっと嫌なにおいがした、シミや黄ばみができていた──という経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。
黄ばみやシミ、においを寄せつけないクリーンな状態で、次のシーズンに気持ちよく取り出すために、しまい洗いは重要です。
しまい洗いはクリーニングに出さない場合の、家庭でのケアとなります。少し手間はかかりますが、クリーニング代の節約にもつながるでしょう。



しまい洗いは、主に汗をかきやすい夏の衣類におすすめですよ。
「しまい洗い」のやり方


「しまい洗い」は、まず衣類の洗濯表示を確認し、問題なければ行うようにしましょう。


- 衣類の確認
洗濯表示タグをチェックし、洗濯可能か、洗濯方法(手洗い・洗濯機など)を確認します。 - 前処理
酸素系漂白剤につけ置き洗いします。 - 洗濯
洗濯機マークのものは洗濯機で、手洗いマークのものはたらいで押し洗いします。最後にクエン酸を入れます。 - すすぎ・脱水
綺麗な水で2回すすぎます。脱水は繊維を傷めないよう短時間で行います。 - 乾かす
天気の良い日にしっかり乾かします。



しまい洗いに必要なものは、
・酸素系漂白剤
・洗濯洗剤
・クエン酸
です。
それでは早速、しまい洗いの手順とポイントをお伝えしていきます。
POINT① 酸素系漂白剤につけ置き洗い
酸素系漂白剤につけ置き洗いをすることで、汗じみや皮脂汚れによる黄ばみ・においを防ぐことができます。
※洗濯表示で「酸素系漂白剤可(三角マーク)」を確認してください。
×マークは酸素系漂白剤の使用ができません。


酸素系漂白剤はウールやシルクは基本的にNGのことが多いです。綿やポリエステルなどの丈夫な繊維に向いています。
酸素系漂白剤は液体より粉末タイプの方が洗浄力が強く、また40~50℃の温度で使用することによって最も効果を得られます。
つけ置きする時間は30分~1時間程度など、使用する酸素系漂白剤によってまちまちです。パッケージの注意書きを確認するようにしましょう。
色落ちの心配のない白服などでは、一晩つけ置くことでさらに洗浄効果が高まります。
POINT② 洗い~乾燥まで
- つけ置き洗いが終われば、いつも通りに洗濯する
- お風呂の残り湯は使わない
- すすぎは綺麗な水で2回
次に普段通りに洗濯します。
洗剤はいつも使っている衣類用の洗濯洗剤でO.K。もちろん、中性洗剤だとさらに良いです。
洗剤成分を洗い流したあと、最後にクエン酸を適量入れます。
クエン酸には抗菌・消臭効果があり、におい戻りをシャットアウトしてくれる働きがあります。
またクエン酸は酸性なので、弱アルカリ性の洗剤で洗った洗濯物を中和してくれ、残留洗剤による黄ばみを防ぐ効果も。
お風呂の残り湯は使わず、最後に綺麗な水ですすぎを2回行ってください。
また、洗濯槽に雑菌やカビなどが付着していると、せっかく綺麗にしてきた効果も薄れてしまいます。
「しまい洗い」の前に洗濯槽クリーニングをすることが望ましいです。



「しまい洗い」のタイミングで時間もかかる洗濯槽クリーニングをするのが難しければ、いっそのこと手洗いしてしまうのがオススメです。
衣類が洗い上がったら、形を整えてしっかりと乾かします。
服に湿気が残るとにおいやカビなどの原因になってしまいます。
乾燥機を使っても良いですが、基本的には晴れていて湿度の少ない日に干した方がいいでしょう。
「しまい洗い」におすすめの洗剤等



「酵素系漂白剤」とか「クエン酸」とか、理科の実験みたいでちょっと拒否反応出たんですけど……。



なるほど~。でも、しまい洗いには有効なアイテムなんですよ。私のおすすめをご紹介しますので、良かったら試してみてください。
【酸素系漂白剤】
【クエン酸】
【中性洗剤】
衣類の保管は防虫剤&除湿剤で


しまい洗いが終われば、いよいよ衣類の収納です。
長期保管に備えて、防虫剤や除湿剤を適宜使用していきましょう。
- 引き出しや衣装ケースには詰め込みすぎず、7~8分目までを目安に上部にゆとりをもたせる
- 夏物をしまう場合でも防虫剤を置く
- 衣類を湿気から守るために、収納場所によっては防湿剤も一緒に入れる
防虫成分は空気より重いので、成分を行き渡らせるために防虫剤は服の上に載せましょう。
衣類は湿気があると傷みやすく、黄ばみの原因ともなりますので、防湿剤も一緒に入れておきます。



ここまですれば完璧!
私の今までの経験では、洗い方も大事ですが、保管の仕方も同じくらい重要です。
せっかく綺麗に洗えても、通気性が悪かったり湿気がこもったりすると雑菌やカビが発生しやすく、衣類が傷む原因となります。


衣替えでNGだった洗濯&保管方法
実は、筆者も衣替えで衣類を取り出した時、白いパンツに黄ばみを発見してショックを受けたことがあります。
収納前は綺麗な状態だったので、ちょっとびっくりしました。
しかし、記憶をたどってみると、思い当たるふしがいくつかありました。
- いつもはしまう前にしっかり手洗いするのに、その時は残り湯を使い洗濯機で洗ったような気がする
- 夏物だからと、しまう時に防虫剤を入れなかったかも
- 前年に1度も着なかったので、通気性の悪いタンスに保管したままだった



だいぶ手抜きしてるじゃん!



(本当だ・・・)
曖昧な記憶ではあるのですが、これ、全部やってはダメなことだったのです。
衣類は、とても正直です。やったことがやったぶんだけ、良くも悪くも跳ね返ってきます。
最後にちょっとひと手間かけてあげることで、衣類の状態はとても良くなりますよ。
黄ばんでしまった白いパンツを元に戻した体験を記事に書いています↓


まとめ
衣替え前にしておきたい「しまい洗い」のやり方とポイントについてご案内しました。
汗や皮脂汚れが原因でできる黄ばみやシミ、におい戻りを防ぐため、しまう前の最終洗いが「しまい洗い」です。
ポイントを押さえれば、それほど手間をかけずにしまい洗いをすることができます。
次のシーズンもしまっておいた服を気持ちよく着るために、衣替えで是非実践してみてください。



次は失敗しないように頑張るぞ♪



やり方を覚えたからもう大丈夫!
