冬のアウターとして大活躍のダウンコートやダウンジャケット。
出番が多い分、出先で思わぬ雨や雪に遭い、濡れてしまうことも珍しくありません。
中には高級ダウンなど高価なダウンコートを濡らしてしまって不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、大丈夫です。
ダウンは正しいお手入れ方法を実践すれば、雨やシミなどのトラブルが発生しても元通りにすることができます。
ただし、それにはちょっとしたコツが必要。
この記事ではダウンが雨に濡れた時の対処法として、以下の内容をお伝えしていきます。
- ダウンの乾かし方
- 雨染みが出た時の対処法
- ダウンのふくらみがしぼんだ時の対処法
- 撥水加工について
大切なダウンを長く着るためにも、濡れた時はお手入れをしてくださいね。
濡れたダウンを放置するのはNG
雨に濡れたダウンを乾かさずに放置すると、さまざまな問題が生じてしまいます。
- カビの原因となる
- においが発生する
- シミがあらわれる
- 生地や羽毛が傷む
時間が経てば経つほど元の状態に戻すのには手間がかかりますので、濡れたダウンはできるだけ早く乾かすようにしましょう。
濡れたダウンの上手な乾かし方
自宅で洗ったことがある方はおわかりかもしれませんが、ダウンジャケットには厚みがあり、中にはふんわりとした羽毛が無数に入っているだけに、上手に乾燥させるのが難しい衣類です。
間違った方法で強引に乾かしたりすると生地が傷んでしまったり、中の羽毛が寄ってしまってぺちゃんこになることも。
ダウンに負担をかけないように、しっかりと乾かしていくことがポイントです。
外出先の場合は応急処置
出先で急に雨に遭って濡れてしまった場合は、タオルなどでできるだけダウンの水分を取り除いておくのが鉄則です。
大切なダウンだったら、タオルを人に借りるか、(タオルを)買っちゃってもいいかも・・・状況によりますね。
天気予報を確認して、雨が降りそうならタオルを持って行けばいいんじゃないかな?(名案!)
う~ん、そんなふうにうまくできればいいんだけどね・・・
室内に置いておける環境であれば、ハンガーに掛けて空調の当たる場所に吊るしておくと乾きが早くなります。
ドライヤーの温風を直接当てるとダウンが傷むことがありますので、あくまでも空調程度の風を優しく当てるのがポイントです。
自宅での乾かし方
自宅で乾かすことができる場合は、
- バスタオルで水気を取る
- 自然乾燥させる
- 洗濯機で脱水する
- 乾燥機を使う
など、ご自分の環境に適した方法を行っていきましょう。
バスタオルで水気を取る
雨に濡れたダウンに対してまず最初にすることは、とにかく水気を取り除くこと。
ダウンが濡れた時の基本ですね。
まずは大きめで吸水力のあるバスタオルを用意し、ダウン全体を包み込むようにしてバスタオルに水分を吸収させます。
必要であればバスタオルを2~3度取り替えます。
自然乾燥させる
おおかたの水分が取り除かれた状態であれば、厚みのあるハンガーにかけて吊るし、部屋の中で一晩自然乾燥させます。
もしくは、お天気の良い日中であれば風通しの良い場所に陰干ししておきます。
乾いていく過程で、ダウンを振りさばいたり、羽毛のかたよりを手でほぐすようにしましょう。
洗濯機で脱水する
バスタオルで水分を取りきれない場合は、洗濯機で脱水をします。
脱水の過程で羽毛のかたよりや生地の傷みが発生することが多いため、洗濯機での脱水には注意が必要です。
ダウンを綺麗にたたみ、ネットに入れたら手洗いコースなど衣類に優しいコースで短時間の脱水を行います。
一旦取り出してダウンを整え、必要であれば2~3度繰り返します。
短時間の脱水ってどれくらい?
数十秒間かな。短い時間で何度か脱水する方がダウンが傷みにくいのよ。
洗濯機での脱水は強力ですが、私の場合「できることならダウンを脱水したくないんだけどなあ・・・」という気遣いスタンスで、洗濯機の前で見守りながら脱水を行っています。
乾燥機を使う
乾燥機を使う場合、低温で10分ほどの短時間の乾燥を2~3度行います。
濡れていたダウンが乾いてふっくらしてきたらO.K.です。
自宅の乾燥機でうまく乾かない場合は、ハンガーに吊るして自然乾燥に切り替えるか、コインランドリーに出すという手もあります。
どの乾かし方でも、最終的にはハンガーに吊るして陰干しするのが基本です。部屋の中に平置きしたり、放置しないようにしましょう。
下の記事も参考にしてみてね! ⇩
ちなみにダウンを吊るすハンガーは、針金のように細いものは型崩れの原因になるのでNG。
肩のラインに自然にフィットする太めのものを使用すると良いでしょう。
↓幅36cm、40cm、45cm、46cm、50cmとサイズ展開も豊富な日本製なので、自分のサイズに合ったものが選べて便利 ↓
雨染みができてしまったらダウン全体を洗濯する
水に濡れたダウンが乾いたら、輪ジミになっていたという経験はないでしょうか。
これは、中に染みこんでいた汗や汚れがダウンが濡れたことにより浮き出てきて、乾く過程で寄ってしまったために起こります。
この場合はダウン全体を洗わなければ、その部分だけを洗っても輪ジミの連鎖が起こり、直りません。
雨染みができてしまったらその箇所だけでなく、ダウン全体を綺麗に洗うことが必要です。
自宅で手洗い、もしくはクリーニングに出しましょう。
ダウンの洗濯表示を確認して、自宅で洗えるマークがついていたら洗うことができます。
ダウンを手洗いするのは難しいイメージですが、ポイントを押さえれば大丈夫です。
- 自宅で洗えるか洗濯表示でチェック
- スポンジに洗剤の原液をつけ、襟や袖口など汚れが気になる箇所を軽く叩くように汚れを落とす(前処理)
- 押し洗いする
- すすぎ、短時間の脱水を行う
- 2回目のすすぎで柔軟剤に浸し、短時間の脱水をする
- ハンガーに吊るして陰干しし、乾いたら振りさばいてふんわり感を出す
ダウンのふくらみが復活しなかった場合の対処法
ダウンを自分で洗ったり、雨でべちょべちょに濡れてしまったあと、残念ながらダウンのふくらみが復活しないことがあるかもしれません。
そんな時は、以下の方法を試してみて下さい。
- 上下に振ったり軽く叩いたりして空気を含ませる
- 羽毛が固まっている部分を少しずつ指でほぐしていく
- もう一度乾燥機にかけ直す
などの方法です。
しかし、それでも元に戻らなければ、自分でお手入れするのは諦めてクリーニングに出しましょう。
ダウンのクリーニングについて詳しく知りたい方は、下の記事を読んでみてね。 ↓
今後のためにダウンに撥水加工をするのがおすすめ
次に着る時のために、次のどちらかの方法でダウンに撥水加工をしておくと良いでしょう。
- 市販の撥水スプレーを利用する
- クリーニングに出す際に撥水加工をオプションでつける
撥水加工や撥水スプレーの効果には期限がありますので、定期的に行う必要があります。
衣類用はっ水スプレーを使う
撥水スプレーは種類がたくさんありますが、靴や皮革専用ではなく衣類用のものを選びましょう。ダウンは通気性を損なわないタイプのものが良いです。
ムラにならないよう、均一に吹き付けましょう。
クリーニングではっ水加工をしてもらう
クリーニング店ではどこでも撥水加工があるわけではなく、実施しているところとそうでないところがあります。
「撥水加工」が選べるクリーニングの場合は、ついでに依頼すると楽でいいですね。
【撥水加工を行ってくれる宅配クリーニング】
リナビス | フラットクリーニング | HIRAISHIYA | |
---|---|---|---|
撥水加工 | 1,078円/1点 | 660円/1点 | クリーニング代 に含まれる |
高級ダウン | △ | ○ | ◎ |
公式サイト | リナビス
| 【フラットクリーニング】
| HIRAISHIYA公式サイト
|
まとめ
ダウンが雨に濡れた時の対処法についてお伝えしました。
- バスタオルで水気を取る
- 自然乾燥で済む場合は厚めのハンガーに吊るして陰干し
- 洗濯機の脱水を行う
- 乾燥機で乾燥させる
- 丸洗いする
- クリーニングに出す
万が一大切なダウンが濡れてしまってもあわてず、しっかり乾かすことができれば何とかなります。
濡れたダウンはまずタオルで水気を取り、乾かし方は自然乾燥か乾燥機を使うかの二択です。
うまく乾燥させられなかったり雨染みができてしまった場合は、クリーニング店に相談してみると良いでしょう。